訃報。櫻井隆章さん、2026年10月29日死去。72歳。ラジオ番組制作者、音楽評論家、タワー・オブ・パワー・ファンクラブ・ジャパン会長

訃報。櫻井隆章さん、2026年10月29日死去。72歳。ラジオ番組制作者、音楽評論家、タワー・オブ・パワー・ファンクラブ・ジャパン会長
【Takaaki Sakurai Dies At 72 : President Of Tower Of Power Fan Club Japan, Radio Program Producer, Music Critic】
訃報。
音楽評論家として、ラジオ番組制作者として、なによりも、日本のタワー・オブ・パワー・ファンクラブ会長として活躍していた櫻井隆章さんが、2026年10月29日都内の病院で家族に看取られながら死去した。この11か月すい臓がんが発覚し闘病していたという。当初は余命2カ月と言われていたが、11か月もったという。10月25日ごろ容体が急変し、29日天国に旅立った。11月8日夜、タワー・オブ・パワー・ファンクラブ・サイトで発表された。葬儀は関係者、親族だけで行われた。
櫻井隆章さんは、1954年6月5日東京千代田区生まれ。早稲田大学卒業後、音楽業界に入り、ラジオ番組の制作ディレクター、音楽ライターなどの仕事を多数行ってきた。音楽評論家の組織「ミュージック・ペン・クラブ」理事も務めていた。
また自身ドラマーとしてもアマチュア・バンドで活動、目黒ブルースアレイなどでライヴもしていた。番組制作は、1980年代初期、FM東京のオフィースが新宿にあった頃からかかわり、その後同社が半蔵門に移った後も多数の番組を制作した。たとえば、『アメリカ音楽地図』といった番組は、ディレクターがアメリカに行き、何本かアーティストのインタヴューを取ってきて、それを番組にまとめていたというかなりぜいたくな作りだった。
2003年日本でタワー・オブ・パワー・ファンクラブを設立、会長に就任。
タワー・オブ・パワーについて日本で、おそらく世界でももっとも詳しいウェッブサイトだ。これはアメリカのタワー・オブ・パワー・ファンクラブとも連携し、さらに、タワー・オブ・パワー・メンバーからも公認されている「オフィシャル・ファンクラブ」である。
タワーのメンバーとファン・クラブのメンバーを会わせる「ファン・ミーティング」も何度も開催していた。
タワーの来日ライヴにはほぼすべて顔をだしていた。
音楽ライター、音楽評論家としても多数のタワー・オブ・パワーのライナーノーツなどを執筆。そのほかのアーティストについても音楽雑誌などに執筆していた。
2022年9月、自宅近くのライヴハウス「グッドストック東京」で、櫻井さんを招き「ソウル・サーチン・ワンダーランド」というトーク&DJイヴェントを開催した。
ここでは、櫻井さんがこれまでにインタヴューしたアーティストについてはなしていただいたが、今までほとんど知られていなかった話ばかりで、ひじょうに興味深かった。そのときのレポートはこちら。ネタとしては、スティーヴィー・ワンダー、リック・ジェームス、ボビー・ブラウンだ。どれも、音楽雑誌にはでないような「一次情報」ばかりでお客さんも大喜びだった。
『第1回ソウル・サーチン・ワンダーランド』(パート1)~櫻井隆章さんを迎えて~レポート
2022年9月5日
『第1回ソウル・サーチン・ワンダーランド』(レポート・パート2)~櫻井隆章さんを迎えて~リック・ジェームスのインタヴュー
2022年9月6日
『第1回ソウル・サーチン・ワンダーランド』(レポート・パート3)~櫻井隆章さんを迎えて~
2022年9月7日
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櫻井さんと正確に初めて会った日は覚えていないのだが、1980年代初めか中頃に、当時はまだ新宿にあったFM東京で会ったような気がする。あそこでこの前亡くなられた鷲巣さんや櫻井さんらに会ったと思うのだが、その後のJウェイヴで番組をやりだして以降かもしれない。いずれにせよ、ライヴ会場や業界の集まりなどで顔をあわせるといつもニコニコして話かけてきてくれた。そして、いろいろな人を紹介してくれた。タワーのメンバーをいちいち紹介してくれたのは本当に感謝しかない。
僕もタワーのライヴが好きだったので、よく行っていたが、もちろんライヴに足を運ぶと必ずそこには櫻井さんの姿があった。一度だか、タワーのライヴに櫻井さんがいないことがあって、なぜいないんだ、と誰かに尋ねたら、以前から好きだったハワイに行く予定が前から決まっていて、タワーの来日が後から決まってしまったので来れなかった、という話を聞いた。そして、それは彼のハワイ好きを表すエピソードのひとつでもあった。
葬儀でも遺影はアロハシャツ、バックはハワイのものだった。
上記のトークイヴェントでも直接アーティストに会ってのおもしろい話がさく裂したので、その第2回をやろうと思っていたが、いつのまにか企画できずに今日を迎えてしまった。
僕は彼が闘病していたことをまったく知らなかったので、先週末、その訃報を聞き茫然とした。しばらく前の鷲巣さんといいこの櫻井さんといい、僕は同学年組なのだ。
『ソウル・サーチン・ワンダーランド』のイヴェントは、その4ヵ月ほど前に、大伴良則さんの追悼イヴェントがこの会場で行われ、そこに櫻井さんが登場し、久しぶりにお会いし、家がすぐ近所なので、終わったらみなさん家にいかがですか、と誘われ、松尾潔さん、中田利樹さん、イノジョーさんらと遊びに行ったのが発端となっている。ここの会場で定期的にイヴェントを行っている、やはり音楽ライターの岩田由記夫さんからこの会場を紹介され、「吉岡さんもここでなんかイヴェントやってよ」と誘われていて、櫻井さん宅訪問で、櫻井さんとやるしかないと考え実現したものだ。
とにかく人当たりもよく、誰にでも親切で、世話を焼くことをいとわない、そんな人物だった。まさかこんな早くお別れの日が来るとは夢にも思わなかった。
同じドラマーで、タワー・オブ・パワーの名ドラマー、フランシス・ロッコ・プレスティアとドラム談義でもしてるのではないだろうか。
ご冥福をお祈りします。
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